2007年8月7日火曜日

フードバンク

 日本は飽食の国の一つだと思う。
 コンビニには食品が並び、消費期限が来る前に廃棄されるのが日常である。まだ痛んでもいない食品をである。スーパーでは穴が開いたと理由で商品として機能しなくなったものも廃棄対象になる。他に、輸入物も検査対象として少量抜き出した商品の残りも商品にはならない。他に食品製造の企業でも、プリントミスになった商品は店頭には並ばないし、廃棄対象である。
 確かに、コンビニ商品については、食中毒の可能性はあるのかもしれないが、まだ消費期限は過ぎていないし、夏時期はともかく、他の季節ならおなかを壊す危険性は格段に低い。
 日本で一年で廃棄される量は国内で生産される食品量の数倍に上ると聞いたことがあるほどだ。
 そんな中で取り組みを行っている企業はいくつかある。それは廃棄された食品を有機肥料として再利用するという流れが一部ではある。
 他に、NPO法人として取り組みを行っているのは「フードバンク」といわれる組織がある。
 東京や兵庫などまだ一部に限られているけれども、企業やコンビニ、スーパーなどから商品にならないがまだ廃棄しなくても再利用できる食品を無償で提供を受け、それを福祉施設などに無料で提供するシステムである。つまり、企業と食料で困っているところの橋渡し的な存在ということになる。
 欧米では認知されている組織体であるが、日本ではまだまだ認知度が低いし、企業から難色を受ける場合が多いそうだ。最大の要因は食中毒。自社商品が発端となって食中毒となればイメージの低下につながるとして敬遠してしまうらしい(確かにそうではあるけれど)
 しかし、廃棄するのも私はどうかと思ってしまう。原料段階のものや冷凍食品などの場合、加熱処理などの過程を経ることになると思うので、懸念することには値しないと思うし、提供するということが最終的に企業の社会的責任(CSR)につながる企業イメージがよりよくなる可能性のほうが大きいかもしれないことを考えるとやって損はないかなと私には思ってしまうのだが…。
 こういう広がりは是非広がって欲しいものである。何よりも廃棄するのはもったいない。

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