HIVの感染者数の統計が発表された。日本におけるHIV感染者は増加の一方だ。歯止めがかかっていないのが現状ではないだろうか。特に目立つのが同性者間での性交渉によるものだと出ている。それも男子。これだけで一概に同性愛者だけの間でHIVが蔓延しているとは言えないかもしれないが、比率としてはやはり高いとしか言いようがない。
現在の医療技術ではHIVは決して死にいたる病気ではなくなった。しかし、まだ「治る」病気ではない。陽性反応が出たときから薬を飲み続けなければウィルスを抑えることができない病気でもある。
ではなぜ同性愛者の間で蔓延するのかというと、交渉の際に感染するリスクが極めて高いからだろう。私の些少の知識ながら、コンドームをつけるまでの前戯段階でも感染するリスクは異性者間での交渉時よりも高いリスクを伴っていると思う。
日本ではまだ同性愛者という存在はなかなか認めてもらえないマイノリティーである。確かに、受け入れがたい存在ではあるが、単に否定するだけでは視野が狭いとしか言いようがない。なぜならば、性志向はその人そのものであるからだ。多様性を持った志向の一つであり、全てを受け入れるというのではなく、理解するレベルでもいいのだと思う。
日本の芸能界では最近同性愛者を自認する一部の有名人がいてるが、その人たちの効果も一部にはあるのかもしれないが、全員が俗に言う「オカマ言葉」を使うのではないし、奇妙に見える行動をするのではない。これらのギャップが多少でも埋まらない限り、理解をしてもらうには程遠くなる気がしてしまう。
また、、性の多様性は何も同性愛者というカテゴリーの中でも複雑になっているのも理解しなければいけない。その一つは、性同一性障害者である。彼ら(彼女ら)は、自分の心と体の不一致をもともと抱えており、その中から、心は女性で体は男性の場合、彼女が普通と同じ振る舞いとしてみせるとすると男性を求めるであろうし、その逆、つまり同性愛者の場合なら女性を求めるであろう。そうすると、彼女の場合、同性愛者であることが周囲からはカップルとして受け入れられるかたちになってしまうというケースが考えられる。また、性同一性障害者がもし心が男性で体は女性の場合、全てのパターンが逆になってしまう。このほかにも性志向パターンはあることだろう。
これらを含めると単純に考えることができなくなってしまう。全て性志向の多様性を考えるとそれだけで頭がパンクしてしまうかもしれないが、もう一度かくが、受け入れられなくても仕方がないかもしれないが、理解だけはして欲しいものである。本人が好きでマイノリティーの道を選択するわけはないと思う。どちらかというとマジョリティーの方がコソコソしなくてもいいし、何も隠さなくて恋を謳歌できるわけだから。
欧米では同性愛者間の婚姻を認めている国がいくつかある。キリスト教は同性愛者を認めていないが、スペイン、オランダをはじめとした国では婚姻可能である。
人は様々である。どのような形でもそこに「愛」という形が存在するならば、すばらしいことだと私は思う。ただ、そこに「思いやり」ということを考えるならば、もう少しこの統計数字も変化していくものだとも私は感じてしまう。
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